2018年11月24日

1980年代的陸軍士兵 ~ 中国人民解放軍 陸軍 偵察兵装備 (79式冲鋒槍)





1980年代に断続的に続いた「中越国境紛争」に於ける、中国人民解放軍 陸軍偵察部隊の装備です。






偵察兵には、当時開発された各種迷彩服が制式・試作を問わず支給されていましたが、一般的だったのが「81式迷彩服」です。






「81式迷彩服」は、両面リバーシブル迷彩が基本形ですが、他にも片面のみ迷彩タイプ、フードの付いたタイプ、フェイスベールの付いたタイプ、更に製造時期による色調の違いや、裁断のデザインを変更した「84式」等、バリエーションが豊富にあります。







偵察兵が手にしているは「79式冲鋒槍」、当時完成したばかりの新型サブマシンガンです。

中越紛争では後期に実装された兵器ですが、偵察部隊には優先的に配備されました。







サブマシンガンとしては珍しいクローズドボルト方式の作動機構と毎分1,000発の高火力、更に既存のサブマシンガンを更新する為に小型・軽量化に努めた設計でコンパクトに仕上がっており、実用した偵察兵には、優秀な兵器と評価されています。







人民解放軍偵察部隊は、中越紛争に於いてはベトナム軍監視所の襲撃・破壊や情報収集の為の捕虜の生け捕り等、各種特殊任務を行う精鋭部隊で、任務遂行の為に効果的な迷彩服や近接火力が高く携行性に優れたサブマシンガンは有効に活用されていたようです。




  

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2018年11月17日

1980年代的陸軍士兵 ~ 中国人民解放軍 陸軍 軍官装備 (54式手槍/56-1式自動歩槍)






中国人民解放軍の「85式軍服」を着用した陸軍野戦指揮官装備です。

「85式軍服」は「78式軍服」の後継として採用された被服です。






「85式軍服」は、1980年代からの軍の近代化の過程で、階級制度を復活させる事が決定し、その前段階として軍服に装飾性を付加し、指揮官と兵士の外見上の区別を明確にするために制定されました。






「85式軍服」は、つまるところ「78式軍服」の「紅領章 (襟章)」を「85式領章」に取り替えた物です。

同じく「解放帽」にも、「85式帽徽 (帽章)」を導入しています。






特に軍官服には、「肩章」と「金ボタン」を取り入れた軍服が採用されていますが、もっぱら後方勤務・通常勤務で用いられていたようで、訓練や実戦では78式軍服に軍官用領章を取り付けた物が“野戦服”として常用されているのが資料画像でも確認出来ます。






階級制度自体はまだ採用されていませんが、軍官クラスと士兵クラスにそれぞれ専用の領章を採用しており、見た目の派手さで両者を容易に識別出来る様になりました。






元来、人民解放軍ではヘルメットの使用に消極的でしたが、1979年の「中越戦争」での頭部戦傷率の高さから、1980年代には、「GK-80A」スチール・ヘルメットの配備が進められました。






画像の装備は軍官の野戦装備例です。

人民解放軍は、1980年代に断続的に発生した中国・ベトナム国境紛争で実戦経験を積んでいきました。






指揮官は通常、護身用の拳銃を携行しますが、実戦では火力強化の為、「56-1式自動歩槍」も合わせて装備する事が少なくなかったようです。






装備している「56-1式自動歩槍」は中国でコピー生産された「AKS-47」です。

武装の携行性を重視する各種兵科 (指揮官・車両乗員・空挺隊・偵察隊等) に配備されました。






指揮官の携行している拳銃は「54式手槍」です。

「54式」は正式にライセンス生産された中国版「トカレフTT-33」です。






上級指揮官向けには、携行性に優れた各種中型拳銃、例えばマカロフPM拳銃をコピーした「59式手槍」やワルサーPPKを独自改良した「64式手槍」も支給されていましたが、戦闘ではもっぱら火力優勢な「54式手槍」の使用例が目立ちます。






また、実用面以外にも、中国製中型拳銃には機械的信頼性に問題がある物も多く、設計は古いものの頑丈で信頼性の高い54式拳銃が重用されたという事情もあるようです。






こちらは「65式防毒面具」を装着した状態です。






「65式防毒面具」はフィルター内蔵式の使い捨てタイプのガスマスクで、人民解放軍では広く普及したモデルです。






相当数が生産されたようで、後継機種が採用された現在でも、未開封のデッドストック品が安価で市場流通しています。






旧共産圏諸国では化学兵器対処訓練は盛んに行われていましたが、実戦でも致死性のガスの使用は不明ですが、突撃前の催涙ガス攻撃はある程度実施されていたようで、洋の東西問わず、様々な戦場でガスマスクは“実用”されています。








「65式防毒面具」は、右利きの兵士に対応した作りで、銃を構える際にフィルターが干渉しないよう、左右非対称なデザインになっています。






人民解放軍の個人装備は、1990年代にタクティカルベストタイプが採用されるまで、昔ながらの負い紐でたすき掛けするスタイルだったので、装具が増えると相応の重装備感があります。

実戦では作戦内容によって更に荷物を満載した背嚢を背負う為、結構なボリューム感ある外見になります。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍

2018年11月10日

中国人民解放軍 85式軍服・陸軍軍官用 (実物放出品)








中国人民解放軍の「85式軍服」です。

今回紹介する物は陸軍・軍官クラス用です。







「85式軍服」は「78式軍服」の「紅領章 (襟章)」を「85式領章」に変更したモデルで、階級制度復活の前段階として、指揮官と兵士の外見上の区別を付け易くするため、暫定的に採用されました。







85式軍服の外見は、78式軍服と同じです。

軍官用は4ポケット・ジャケットで、胸ポケットはボタンが蓋に隠れる仕様になっています。







腰ポケットにも蓋が付いています。

ボタンはなく、ポケットの作りは旧日本軍の陸軍将校服に良く似ています。






袖はシンプルな筒袖です。

「65式軍服」系の被服は、袖が気持ち長めに作られている印象です。






ジャケットの前合わせは5個のボタン式です。






ジャケットには内張りは無く、裏地がむき出しになっています。

夏服被服なので、通気性を考慮したものと思われます。






ポケットの袋部分にはタグ・スタンプが押印されており、「3605工場」「正四号」「1983年製」と記載されています。






ズボン正面です。

ズボンはチノパンスタイルのシンプルな物で、民生品と大差ないデザインです。






ズボンには両脇に物入れがあります。






ウエストにはベルトループが設けられています。






前合わせはボタン式です。






ポケット内側にはタグ・スタンプが押印されています。






ズボン背面です。






ズボンのポケットは物入れ2個のみで、尻ポケットはありません。






ズボン側面です。

裁断は、ゆったりした作りで動きやすいです。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍

2018年11月03日

1980年代的陸軍士兵 ~ 中国人民解放軍 陸軍 士兵装備 (56式自動歩槍)








中国人民解放軍の「85式軍服」を着用した陸軍士兵装備です。

「85式軍服」は「78式軍服」の後継として採用された被服です。

服自体は「78式」と変わらず、襟章を「85式領章」に変更した物です。






軍服と共に、「解放帽」にも、「85式帽徽 (帽章)」を導入しています。






85式軍服の採用された時期には、「GK-80A」スチール・ヘルメットが普及していました。






ベルトは「65式外腰帯」が使用されています。

のちにバックルに“八一星章”の刻印を追加した「87式外腰帯」が採用されました。






足回りは1950年代から使われているゴム底ズック靴の通称「解放靴」が変わらず使用されています。

画像の物はローカット・タイプで、もっぱら通常勤務での日常用に使われていましたが、実戦でも普通に使用されています。






こちらは裏革製編上靴です。

靴底は厚いゴム製で、デザインは旧日本軍の編上靴や米軍のバックスキンブーツに酷似しています。

革製の靴自体は冬用に複数種類が使われていたようで、この編上靴も1980年代の資料画像で運用されているのが確認出来ます。






中越国境紛争当時の陸軍士兵の装備例です。

この頃にはスチールヘルメットが普及しており、大半の兵士が着用しています。






装具類は1970年代から登場し始めた軍緑色 (OD) の物を合わせてみました。

米軍をはじめとする各国軍の装備品に比べ、色味が明るい為、初見では軍用品っぽくないなー、と感じたものですが、今では何の違和感もありません。(馴れってコワイかも…w)







使用しているのは「56式自動歩槍」です。

「56式」は言わずと知れた中国製AK-47です。






採用当初は分類上“サブマシンガン”とされ、分隊長クラスのみに配備されていましたが、1979年の「中越戦争」でベトナム側に火力で圧倒された事から、1980年代には大量配備が進められており、「中越国境紛争」では人民解放軍兵士の主力小銃として使われていました。






「56式」は折り畳み式のスパイク・バヨネットが装備されているのが特徴ですが、人民解放軍では白兵戦を重視しており、「断面が三角のスパイク銃剣が刺突力に最適で致死性が高い」という研究結果の元に採用されたそうです。






中越国境紛争では、各種迷彩服も試験的に投入されました。

画像は最も多く使用された「81式迷彩服」です。






この迷彩服は両面に異なる迷彩パターンがプリントされたリバーシブル式で、表面が緑地および春夏用、裏面が土地および秋冬用とされています。







中越紛争では、画像のようにジャケットのみ迷彩服を重ね着した (81式はもともと重ね着前提で作られた被服です) 姿も確認出来ます。






迷彩パターンは海外の迷彩服を参考に作られています。

裏面はダックハンターパターンそのものですが、なかなか効果的な迷彩です。






銃剣突撃を仕掛ける解放軍士兵です。

対ベトナム戦では、実際に白兵戦が行われたそうで、ベトナム軍側は銃剣による死者の多さに「中国軍は銃剣に毒を塗っている」と非難していた、と中国側文献に記載されており、中国側は「ベトナム軍の医療体制が貧弱な為に戦傷死が多いだけ」と結論付けています。







81式迷彩服は形状にバリエーションが多いのですが、基本形ではヘッドフードが内蔵されており、画像のように頭に被って偽装効果を高める事が出来ます。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍