2018年09月29日

中国人民解放軍 78式軍服・陸軍軍官用 (実物放出品)







中国人民解放軍の「78式軍服」です。

今回紹介する物は、陸軍・軍官用、実物未使用品になります。






「78式軍服」は、「65式軍服」の布地を綿から化繊へと変更したモデルで、1979年から支給が開始され、1983年に更新完了しました。

外見上の相違は殆ど無い為、中国本土でも、区別無くひとくくりに「65式軍服」とされている事が多いです。






この服は軍官(指揮官)クラス用の物で、士兵 (一般兵)クラス用と若干の相違があります。

異なる点はジャケットのポケットの数で、士兵用は2つですが、軍官用は4つあります。






襟は折襟式で、針金製の襟ホックが取り付けてあります。

また、襟には平行四辺形の襟章を縫い付けてあります。






「78式紅領章」です。

素材はスエード調の布で硬い芯を包んであります。






裏面にはガーゼっぽい質感の綿布が接着してあります。






領章の主な目的は装飾用ですが、裏面には「部隊番号・姓名・血液型」の記載欄があり、認識票の役割もあります。







胸ポケットはボタンが表から見えないように作られています。







腰ポケットはボタンのない雨蓋付きで、見た目の印象は旧日本軍の「九八式軍衣」を彷彿とさせます。






袖口はシンプルな筒袖です。






前あわせのボタンは5個、装飾性を一切廃した、樹脂製ボタンが使われています。






軍服の内側の様子です。






腰ポケットの袋の下部は、服側に板布で留めてあります。

軍服をデザインした人の、細やかな工夫を感じさせる作りです。






胸ポケット裏側にはタグスタンプが押印してあります。

緑地に赤色で判読しづらいですが、「1983年製」と確認出来ます。






ズボンは軍官・士兵ともに同型で、シンプルなチノ・パンツスタイルです。






腰周りには、ベルトループが設けてあります。






他国の戦闘服に見られるようなズボンの裾をまとめる機能はありません。

当時の資料画像でも、裾を絞ったりせず、そのままズック靴を履いて活動している場合が殆どです。

ただ、1979年の「中越戦争」では、ゲートルを巻いている兵士が多く見られます。






ズボンの正面の様子です。






前あわせは樹脂製ボタン留めになっています。






ズボンには二箇所、物入れがあります。






前あわせ部分です。

ジッパーではなく、4個のボタン留め式です。






ズボンにも、ジャケットと同様のタグ・スタンプがありました。






ズボンの背面の様子です。






尻ポケットはなく、シンプルな見た目です。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍

2018年09月22日

1960~1970年代的空軍傘兵 ~ 中国人民解放軍 空軍 空降兵装備 (56-1式自動歩槍)






「65式軍服」の時代、1965年から1980年代中頃の中国人民解放軍 空軍・空降兵 (空挺隊) 装備です。






着用しているのは、1978年制式の「78式軍服」です。

「78式」は、被服の素材を綿から化繊に変更したモデルで、裁断や色調は「65式」と大差ありません。






陸軍と違い、空軍服はズボンが青色になっています。

上着は陸軍と全く同じです。






この時代、制服と戦闘服の区別は無く、野戦でも青いズボンを着用していました。






空降兵の基本装備です。

この状態で武装すれば、空挺部隊の軽装備完成です。






陸軍士兵との装備品の違いは、「空挺ヘルメット」「降下靴」「空挺水筒」など。

他に「空挺背嚢」もあります。






靴は空降兵専用の「65式傘兵靴」です。

空挺部隊は落下傘降下するため、丈夫な降下靴が支給されています。






一般兵の解放靴が幌布製でゴム靴底の簡素なズック靴なのに対し、傘靴は革を使用し、靴底も分厚くクッション性に優れています。






空降兵専用装備の「65式傘兵水壷 (空挺水筒)」です。






「傘兵水壺」は水筒本体と飯盒を組み合わせた多機能水筒で、後年ほぼ同型の「78式飯盒水壺」が一般部隊向けに採用されています。






武装した状態です。

「56式沖峰槍弾倉袋」と「65式傘兵背嚢」を装備しています。






「65式傘兵背嚢」の左側面には、水筒収納ポーチがあります。






「65式傘兵背嚢」の正面には、携帯スコップを縛着しています。






「65式傘兵背嚢」の右側面には、対戦車手榴弾収納ポーチがあります。






ヘッドギアは「65式傘兵ヘルメット」を被っています。

画像は落下傘降下時の、風避けフードを装着した状態です。






フードはドットボタンで留められており、降下後は速やかに取り外し、戦闘に移行出来ます。

当時画像を見ると、戦車帽のような頭巾型降下帽も使われています。

なお、このヘルメットはグラスファイバー製で、外見に反して防弾機能は一切ありません。






武装は、1963年に制式採用された「56-1式自動歩槍 (中国製AKS-47)」を装備しています。






「56-1式」は折りたたみ式ストックでコンパクトに携行出来る為、空挺部隊の他に歩兵部隊指揮官や、戦車兵の護身用、偵察部隊等に配備されています。






空降兵は数日分の必要物資を自分で携帯する必要から、背嚢は大型で容量も多目に出来ています。






装備撮影時に使用した銃は東京マルイ製電動ガンのAK-47Sです。

フロントサイトポスト他、細部に違いはあれど、「56-1式」の代用として、サバイバルゲームでも活躍しています。






同時代の諸外国の空挺装備に比べれば簡素な物ですが、それでも背嚢のボリュームの為、結構重装備感はあります。






背嚢の水筒入れ部分の様子です。






「65式傘兵水壷」を収納するにあたって、水筒カバーは外して本体のみにしています。






水筒ポーチ部分は紐で絞れるので、脱落防止もしっかりしています。






「65式傘兵背嚢」には対戦車手榴弾が1発収納出来ます。






解放軍では「抗坦克手榴弾」と呼ばれる装備で、ソ連製RKGシリーズを基に独自開発した物を装備しています。






モデル品は見つからなかったので、ボール紙とガムテープで自作しました。






雑なつくりですが、安全ピンはダミー手榴弾から拝借して、背嚢収納時にはそれなりに見れる程度にはなったかな、と思います。






対戦車手榴弾は1950年代に登場したタイプで、弾頭が成形炸薬弾で、投擲するとパラシュートが飛び出し、90度角で目標に命中するように工夫されています。






対戦車無反動砲やロケット砲が普及すると一線を退きましたが、現代では簡便で効果的な奇襲兵器として、市街地でテロリストが使用する例が増えてきているそうです。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍

2018年09月15日

中国人民解放軍 78式軍服・空軍士兵用 (実物放出品)







中国人民解放軍の「78式軍服」です。

今回紹介する物は、空軍・士兵クラス用軍服です。







「78式軍服」の襟部分です。

この時期の解放軍服は、陸海空軍共通で「78式紅領章 (襟章)」を装着しています。






襟章の色は兵科色ではなく中国共産党を表す紅色ということで、全軍共通色というわけです。







士兵用軍服のポケットは、胸ポケット2箇所のみです。






袖口はシンプルな筒袖です。






軍服の前あわせ部分はボタン式です。

ボタンは5個あります。






軍服の裏面です。






胸ポケットの裏面に、タグ・スタンプが押印されています。






空軍の78式ズボンです。

「65式」~「78式」までの解放軍空軍の軍服は、ジャケットは陸軍と同じで、ズボンのみ空軍をあらわす青色となっています。






ズボンのデザインは陸軍と同様で、裾は筒状のシンプルな物です。






ズボン正面形状です。






ウエストにはベルトループが設けられています。






ズボン両脇に物入れがあります。






前あわせはボタン式です。






ポケット裏面にタグ・スタンプが押印されています。






ズボン背面の形状です。






ズボンのポケットは両側の物入れのみで、尻ポケットはありません。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍

2018年09月08日

1960~1970年代的陸軍士兵 ~ 中国人民解放軍 陸軍 士兵装備 (63式自動歩槍)






中国人民解放軍陸軍の、「63式自動歩槍」装備の士兵です。






「63式自動歩槍」は、地上部隊の主力小銃であった「56式半自動歩槍 (中国製SKS)」にかわる新型小銃として開発されましたが、諸事情により採用からわずか9年で退役に至った短命な装備です。






期待の新装備と言うことで、マガジンポーチも従来のチェストリグ型から、多機能な装具として工夫された「63式携行具」が採用されており、さながら“タクティカルベストの先駆け”といった印象です。






画像の「63式」は知人に依頼して製作してもらった電動ガンです。

完全再現ではなく、あくまで「63式スタイル」というモデリングです。






構造は東京マルイ製電動ガンの「M14」と「AK47」を2個イチにして、中国製カート式エアガンのパーツも使っています。






ガス対策に「65式防毒面具」を装着した様子です。






「65式防毒面具」は解放軍で広く使われたガスマスクです。

ガスマスクとしては完全に旧式化していますが、現在でも訓練や炊事作業 (玉ねぎ刻み!) で使われている様子が見られます。






「63式携行具」の装備状況です。






「63式」用には、この他にも一般的な中国製チェストリグのデザインに準じた「63式弾倉袋」もあります。






両者の採用時期・支給状況等は不明な点が多いですが、資料画像では「携行具」の装備例が目立ちます。






「63式携行具」は画期的な総合装備携行システム感が格好良いのですが、着装した感じではあまり実用的ではないように感じます。

「アイデアに技術 (センス?) が追いついていない」感じですね。






「63式」自体は短命に終わりましたが、携行具については一定の評価は得られたらしく、後に「79/85式狙撃歩槍 (中国製SVDドラグノフ)」と共に採用された専用の携行具は、マガジンポーチ部分のみ大型化した他は「63式携行具」とほぼ同型の物でした。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(2)装備:中国軍

2018年09月01日

1960~1970年代的陸軍士兵 ~ 中国人民解放軍 陸軍 士兵装備 (56式半自動歩槍)






1965年から1970年代の、中国人民解放軍陸軍兵士です。

着用しているのは「65式軍服」です。






「65式軍服」の採用された時代、解放軍は階級制度を廃止しており、役職上指揮官は「指令員」と呼ばれましたが、全ての兵士は「戦士」でした。

外見上は、一般兵が2ポケット・ジャケット、指揮官は4ポケット・ジャケットの違いがあります。






帽子は「65式解放帽」で、いわゆる人民帽と言われる物です。

生地は綿製で、役職を問わず、星型の帽徽 (帽章) が取り付けられています。






※65式綿士兵外腰帯・着装_02
ジャケットの上から、「65式幌布製外腰帯」を締めています。

装備ベルトは初期は土黄色 (カーキ) の幌布製、後に赤茶色のビニール質人造皮革製が普及します。

当時画像を見ると、1970年代全般までは幌布製が多いようです。







こちらはズボン用ベルトの「65式幌布製内腰帯」です。

ズボン用ベルトも後に人造皮革製に変わっていきました。






靴は「解放靴」と呼ばれる、ズック靴です。

画像の物は「55式解放靴」で、土黄色の幌布と、黒色のゴム靴底が特徴です。

後継の「65式解放靴」では、デザインは全く変わらず色が軍緑色に変更されており、民生品も含めれば現在でも製造されているロングセラー・アイテムです。






武装状態の解放軍陸軍士兵です。

装備は「中越戦争」で一般的に見られたゲートルを巻いた状態です。






「中越戦争」の起きた1979年当時は、ヘルメットは殆ど普及していませんでした。






基本装備は「雑嚢」「水筒」「手榴弾 (x4)」、必要に応じて「リュックサック型背嚢」「ガスマスク」を追加装備する事もあります。






この時代の歩兵部隊の主力火器は「56式半自動歩槍 (セミオートライフル)」です。






「56式半自動歩槍」は、ソ連軍の「SKS」をライセンス生産したモデルで、基本構造は同じですが、スパイクバヨネットの形状を変更したり、ストックを合板から単材に変えるなど、中国独自の改修がなされています。






採用当初は「56式騎槍」とも呼ばれた本銃は、「56半」の愛称で親しまれ、採用から20年近く解放軍の主力小銃として運用されました。






「中越戦争」は実戦経験の乏しい解放軍にとって大規模な戦争経験となりましたが、結果的に軍の装備の旧式化を、流血によって思い知る事になりました。






「中越戦争」後も、中国とベトナムの間では国境を巡る断続的な軍事衝突が1980年代を通して続きましたが、最前線では「56式自動歩槍」への装備更新と新型小銃「81式自動歩槍」の支給が進められ、「56半」は急速に姿を消していきました。






「56式半自動歩槍子弾袋」は、チェストリグタイプで、10発の7.62㎜x39弾をクリップで纏めた弾薬を、各ポケットに収納しています。






身体左側面には、「65式雑嚢」と「65式水壷」を重ねて装備しています。

これら装備の形状や着装方法は、旧日本軍の影響を強く感じる所です。






今回、もっともオーソドックスな着装状況を再現していますが、当時画像を見ると、兵士それぞれに装備品の着装位置はまちまちで、おのおのが使いやすい手段で持ち運んでいたようです。






身体右側面には、「4連木柄手榴弾袋」を襷掛けにしています。

この時代の標準的な手榴弾は「67式木柄手榴弾」です。






「67式木柄手榴弾」を投擲する解放軍士兵の姿。

中国の一時代をイメージ付けた「65式」軍装、1960年代当時からして古臭い印象がありつつも着装してみると身体へのフィット感があり、意外と使い勝手が良いです。

中国的合理性を感じさせる、実に魅力的な装備だと思います。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(0)装備:中国軍