2017年11月25日

アメリカ陸軍 M1928ハバーサック (複製品)







アメリカ陸軍が第二次世界大戦を通して使用した背嚢「M1928ハバーサック」です。
本品はアメリカ製の精巧複製品です。






ハバーサックの採用は古く、第一次世界大戦当時にはM1910/18ハバーサックが使われていました。
その後、戦訓を取り入れストラップの連結方法や金具の形状を変更した改良型のM1928ハバーサックが制式化されました。






ハバーサック本体はぺらぺらの布地にストラップが縫い付けられたようなつくりです。






【ハバーサック組み立て手順・その1】

ハバーサックが各国軍の背嚢と決定的に違う点は、収納物を「詰める」のではなく「包む」という構造にあります。






【ハバーサック組み立て手順・その2】

まず内容物を並べます。
本来は上部にタオルで包んだ洗面用具一式、その下にCレーション(缶詰)を並べ、包むのですが、私は薄手のブランケットを折りたたんだ物を詰め物として代用しています。






【ハバーサック組み立て手順・その3】

次に内容物を包み込むように固定していきます。
まず、下側の布で包みます。






【ハバーサック組み立て手順・その4】

次に右側の布で覆いつつ、3箇所のストラップを中央のループに通します。






【ハバーサック組み立て手順・その5】

そして左側の布で覆い、ストラップを金具で連結固定します。






【ハバーサック組み立て手順・その6】

最後に上側の布で覆い、下部のストラップ1本を金具で連結固定します。
これでハバーサック本体は完成状態となります。






ハバーサック上面にはダブルフックワイヤー用鳩目があります。
ここにはTボーン・ショベルが吊り下げられます。
また、サイドのストラップにはミートカン・ポーチを連結します。






ハバーサック裏側です。
両肩のストラップから二股に分かれたストラップの金具と、下部に縫い付けられた2箇所のストラップの金具、この4点をベルトに連結して装備します。
丁度、ハバーサックがサスペンダーの役割を兼用するように作られています。






【ハバーサック組み立て手順・その7】

ハバーサックの上部には「M1928ミートカン・ポーチ」が連結されます。






【ハバーサック組み立て手順・その8】

ミートカン・ポーチは画像の要領でハバーサックの2箇所のストラップを金具に通して固定します。






こちらがミートカン・ポーチです。






ミートカン・ポーチの中にはメスキット(携帯食器)を収納します。






ミートカン・ポーチの内部には、フォーク・ナイフ・スプーンを収納するポケットがあり、このポーチで食器類をひとまとめにして携行出来るように作られています。






【ハバーサック組み立て手順・その9】

次にハバーサック側面の銃剣吊り用鳩目に、銃剣を連結します。
画像の銃剣はM1905E1バヨネットです。






【ハバーサック組み立て手順・その10】

今回は第二次世界大戦中期以降、ヨーロッパ戦線ではノルマンディー上陸作戦時に普及していたブレードの短い銃剣を吊っていますが、本来はブレード長の長いM1905バヨネットを取り付けるために設計されている為、鞘を通すループから銃剣が外れやすく、ピストルベルト側に吊り下げる場合も多かったようです。






【ハバーサック組み立て手順・その11】

ハバーサックとミートカン・ポーチの隙間にはM1910エントレンチングツール・ケースを連結します。






【ハバーサック組み立て手順・その12】

通称「Tボーン・ショベル」とも呼ばれるこのショベルは、折畳式ではありませんが、柄は短めに作られており、思ったほどかさばらず携行出来ます。






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あとはストラップをカートリッジベルトもしくはピストルベルトに4箇所連結すれば装備完了です。
以上のように、取扱いが大変わずらわしい上に容量が少ない為、兵士には不評でした。






ハバーサック着用状態・正面です。
多くの場合、歩兵にはサスペンダーが支給されなかったため、単にサスペンダーの代用として中身の入っていないペタンコの状態のまま背負われている様子も良く見られます。






ハバーサック着用状態・右側面です。
陸軍では後継として、既に海兵隊が採用していた「モデル1941パック・システム」を参考に開発した「M1944/45フィールドパック&カーゴパック」を開発しますが、その支給は遅れ、第二次世界大戦末期に少数が配備されたに過ぎません。(本格使用は朝鮮戦争から)






ハバーサック着用状態・背面です。
組むのは面倒ですが、着用時には案外フィット感は良好です。
なお、陸軍では太平洋戦線向けに「ジャングルパック」を開発していましたが、こちらも兵士達に不評であまり普及しなかったようです。






ハバーサック着用状態・左側面です。
銃剣を鞘から抜くには結構きつい体勢になってしまいます。(ほぼガンダム状態)
かように実用性に問題のあるハバーサックですが、第二次世界大戦当時の一般的な米陸軍歩兵の軍装再現には欠かせない逸品です。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(2)装備:アメリカ軍

2017年11月18日

ヨーロッパ戦線に於ける米軍装備 ~ アメリカ陸軍 M1941フィールドジャケット&M1936装備 (第二次世界大戦時)







第二次世界大戦・ヨーロッパ戦線の一般的なアメリカ陸軍歩兵装備です。
ウールシャツ&パンツにM1941フィールドジャケットの組み合わせは、大戦全期間を通して用いられました。






背中にはM1923ハバーサックを背負っています。
この装備はサスペンダーの役割も兼ねており、他にサスペンダーを支給されなかった一般歩兵は空のハバーサックでもサスペンダー代わりに背負っている様子が記録映像でもしばしば見られます。






M1ガーランド自動小銃・立射姿勢です。
アメリカ軍は第二次世界大戦に参戦した各国の中で唯一、全軍に自動小銃を普及させており、歩兵一人当たりの火力は強力でした。





背中から見ると、ハバーサックに装備したTボーン・ショベルが目立ちます。
見ての通り柄が突出しており、座る際にはかなり邪魔ですが、ドイツ軍やソ連軍のような腰に下げるタイプのショベルに比べると身体に負担なく、楽に携行できます。






M1ガーランド自動小銃・膝射姿勢です。
膝下に巻いているのはM1938レギンスです。
サイズは「3R」ですが、私には若干大きい為、きっちり閉めこんだ状態にはなっていません。(本来はふくらはぎを軽く圧迫する程度のテンションでないと、装着する意味があまり無いです)
スリングベルトは大戦初期には既に後に主流となるコットン製の物が存在しましたが、実際の使用例は革製の物が殆どです。






M1ガーランド自動小銃・伏射姿勢です。
突出部の少ないフルサイズ・ウッドストックの為、伏射もし易いです。






サイトはピープサイトタイプで、精密射撃向きで使いやすいです。
ハバーサックに取り付けたM1905銃剣は大戦中期以降に一般化した短いタイプで、ハバーサック開発時に想定された保持ループから抜ける事も多く、それを嫌ってカートリッジベルトのほうに吊り下げる兵士も多かったようです。






マーク2手榴弾を投擲準備する兵士です。
アメリカ軍では第二次世界大戦を通してマーク2手榴弾が使用されました。(他にも白燐弾等も使用されました)
マーク2手榴弾はその外見からパイナップル型とも呼ばれ、手榴弾の定番イメージともなっている程、良く知られている物です。






手榴弾の投擲姿勢です。
ポージングはタミヤ模型のアメリカ陸軍兵士セットの箱絵を真似てみました。
手にしている手榴弾はサンプロジェクト製のレプリカ品です。
素材はプラ製で成型色のODカラーのままですが、手榴弾上部を黄色く塗ると、よりリアルになります。






M1ガーランド自動小銃を装備した歩兵の装備一式です。
完全軍装の場合、これらに加えてロールした毛布やコートをハバーサックに縛着し、脇にガスマスクバッグを携行しますが、機械化の進んだ米軍では必要最小限の装備のみ身につけることが多かったようです。






装備各種はダブルフックワイヤーで吊り下げられています。
ベルトループ式に比べて装備品の装着・取り外しが容易な一方、動いた際に重量のある装備品がぐらついたり、ゆれまくるのが難点です。






こちらはトンプソンM1A1短機関銃を装備した兵士です。






ハバーサックは背負わず、必要最小限の装備のみ身につけています。
左腰にはトンプソンSMG・30連マガジンバッグをたすきがけしています。






トンプソンSMGの腰だめ射撃姿勢です。
ポージングは例によってタミヤ模型の箱絵を真似ています。
腰だめ射撃はサバイバルゲームだとまず当たりませんが、実銃の場合は着弾状況を見ながらコントロールできる為、結構実用的なのだそうです。






腰に下げたマガジンバッグはアメリカ陸軍で使用された物で、良く知られる30連マガジンを3本収納できるタイプのマガジンポーチはもっぱら海兵隊で用いられたそうです。






マガジンバッグには30連マガジンを5本収納出来ます。
マガジンを使わない場合でも、ダンプポーチ代わりに使えたり、なかなか便利なアイテムです。






トンプソンSMG向け装備一式です。
ピストルベルトをメインに、各種装備を連結、サイドアームにコルトM1911A1拳銃を携行しています。






装備一式を裏から見た所です。
M1936ピストルベルトにはハンドガン用マガジンポーチを固定するドットボタンが1箇所設けられています。
ここには他にも、M1カービン用マガジンポーチも取り付けられます。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(4)装備:アメリカ軍

2017年11月11日

アメリカ陸軍 M1941フィールドジャケット (セスラー・複製品)







第二次世界大戦時、ヨーロッパ戦線で使用された「M1941フィールドジャケット」です。
アメリカ陸軍の主要装備である他、アメリカ海兵隊でも気温の低い時には着用されていました。(硫黄島、沖縄etc.)






画像の物はセスラー社製レプリカ品です。
正式名称は単に「ODフィールドジャケット」ですが、他の装備品との識別の為、便宜上「M1941フィールドジャケット」と通称されています。






フィールドジャケットは冬季向け防寒装備でもあり、裏側には薄手のウール地が貼られています。






近くで見るとスエード状の素材感がわかるかと思います。






前合わせはジッパーとボタン留めの二重構造で保温効果を高めてあります。






袖口はタブとボタンで留める構造です。






目一杯サイズを詰めた状態です。
保温効果は高まりますが、窮屈な為か袖口は広げたままで着用されている場合が殆どです。






襟は通常は開襟状態で着用しますが、寒い時には第1ボタンまで閉じて折襟状態に出来ます。






更に襟を立てる事で防寒能力を向上できます。






襟の裏にはボタンとタブが付いており、より遮風効果を高める事が出来ます。






肩にはエポーレットが設けられています。






ウエストにはサイズ調節タブがあります。






画像は中間でボタン留めした状態です。






サイズ調節は3段階あり、目一杯絞るとここまで詰める事が出来ます。







基本的な着用状況です。
実戦では素材のコットンが薄手で擦り切れやすかったり、内側のウールが縮む為動きやすさが阻害されたりと、決して使いやすい物ではなかったようですが、新型のM1943フィールドジャケットが全軍に行き渡らなかった為、大戦全期間を通して米兵の基本ユニフォームであり続けました。







第1ボタンまで閉じて防寒効果を高めた状態です。
冬季にはウール製コートを着用する為、あまり防寒性能は重要視されていない印象です。







立ち襟状態にした防寒対策状態です。
この状態でも冬季には寒さを感じます。
元々が民間のウインドブレーカーを参考に作られた事もあってか、デザイン上の利便性に不満が出た他、布地の色味が迷彩効果が低いとの戦訓から、新型のM1943フィールドジャケットの開発を促す結果となりました。







インナーはODウールシャツ&マスタードパンツです。
ODとは言いつつ、実際はほぼカーキ色もしくは茶色で、戦後のグリーン系ODカラーとはだいぶ印象が異なります。
第二次世界大戦当時のアメリカ兵は、カーキ色のイメージが強いですね。




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(2)装備:アメリカ軍

2017年11月04日

欧州戦線の基本装備 ~ アメリカ陸軍 ODフランネルシャツ&サージウールトラウザーズ (セスラー製・複製品)







第二次世界大戦当時のアメリカ陸軍の標準的な戦闘服「ODフランネルシャツ」です。
画像の物はミリタリーショップ「中田商店」で購入した、セスラー社製レプリカ品です。






このウール製シャツとトラウザーズの上下は、第二次世界大戦初期~末期に至るまで、アメリカ陸軍の基本装備として着用されました。






布地は薄手のウール製で、通常は上からフィールドジャケットを着用しますが、それ程寒くない時などは、ウールシャツ上下のみで戦闘する事も多かったようです。






襟は第1ボタンで折襟状態にして、ネクタイを締めることで制服としても着用されました。






戦闘服としては基本的に開襟状態で着用されていたようです。






背中側の裁断もシャツらしいつくりです。






胸ポケットはプリーツの無いシンプルな物です。






袖口はボタン留めです。






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シャツの裏にはタグが付いており、サイズ表記と製造国がわかります。
セスラー製品はほぼ中国製ですが、縫製はしっかりしています。






「サージウールトラウザーズ」です。
こちらもセスラー社製レプリカ品です。






このズボンは生地の色味から、通称「マスタードパンツ」とも呼ばれていた物です。






布地はシャツに比べると厚めに出来ていますが、それでも朝鮮戦争の頃のODズボンと比べると薄手です。






トラウザーズのデザインはシンプルで、いわゆるチノパンツスタイルです。






トラウザーズにはベルトループが設けてあります。






画像では第二次世界大戦当時のカーキ色のオープンフェイスバックル・トラウザーズベルトを装着しています。






トラウザーズ両側面にはスリット式ポケットがあります。
また、ベルトループ直下には小さいポケットがあり、懐中時計が収納出来ます。






広げてみると小さいながらも収納スペースが確認出来ます。






尻ポケットは2箇所、スリットタイプです。
このレプリカ品では官給品を再現してありますが、使いやすくする為に蓋を追加する兵士も多く、後期生産型でははじめから蓋付きで製造されたらしいです。






トラウザーズの前合わせは小さいボタンで留めるタイプです。






内張りは白色綿製です。






着装時の状態です。
薄手のウールシャツを厚手のウールパンツの組み合わせは秋冬の気候には丁度良い着心地です。
合わせて被っているウールニットキャップ(ジープキャップ)も、精巧複製品だと非常に被り心地が良いので重宝しています。






宮崎では12月上旬でも日中は暑く、フィールドジャケットを着ると汗だくになる事もあり、そんな時は1日中、ウールシャツ&トラウザースにM1936装備とM1938レギンスを組み合わせてゲームしています。






ウールシャツの下着には、第二次世界大戦当時のアメリカ陸軍で使用された、ODタンクトップを、現行生産品で再現しています。
ドッグタグはボールチェーンでなく、復刻品のチェーンを使っています。
一味異なる着用感が素敵です。(ま、外見からは全く見えないわけですが…w)




  

Posted by らんたろー at 10:00Comments(2)装備:アメリカ軍